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HOME MEAL MEISTER 03調理と衛生


30-レンジ、IHなど

(1)加熱の原理と容器について

電子レンジ内では、マグネトロンという真空管から電波が発射され、この電波が食品に入り、食品が加熱される。

身近な電波はラジオ(波長は数百m)やテレビ(波長は数m)などの電波であるが、電子レンジで使用される電波は、周波数が2,450MHz、波長が12.2cmという短い超短波(マイクロ波)である。食品中の原子や分子は、電波により振動する。電波とは、極性(電気の+とー、磁気のNとS)交互に入れ替わる波(振動)である。電子レンジの電波は、極性が1秒間に24億5千万回入れ替わる。この電磁波の電気の振動に合わせて分子も振動し“発熱”する。

図

◆電波の性質

1.発熱量は、食品の成分によって異なる。水が最も発熱しやすいので、水分が多い食品ほど速く加熱される。

2.電波は水や食品には吸収される。

3.陶器や、一部のプラスチック類、耐熱ガラスなどは透過する。

4.金属には反射する。

(2)電子レンジの調理について

①電子レンジにより加熱効率の良い場所が違うため「加熱ムラ」という現象が出る。そのため、置く位置をずらしたりして工夫する。

②水分の多い食品は温度上昇が速く少ないものは遅いので、1皿に数種の料理を乗せてそのまま加熱すると、食材により温まる時間が異なるので注意する。

③水分子が動くので、水分の蒸発が激しい。飯やパンを温める時は、必ずラップをする。固くなった場合は、少し水を吹きかけてラップをすると良い。これ以外にラップをかけるものは蒸し物、煮物などである。

◆使用できる食器、プラスチック類

1.陶器類、耐熱ガラス類。

2.ラップ(耐熱温度が140℃以上のもの)、ペーパータオル、オーブンシート、電子レンジ用専用加熱パック

3.ポリプロピレン(耐熱温度110~130℃)

◆使用できない容器、プラスチック類

1.ポリエチレン(耐熱温度80~90℃):ポリプロピレン容器のふたなど。

2.ポリスチレン(耐熱温度70~90℃、発泡スチロールは気泡を含ませたポリスチレン):肉、魚、野菜類のトレー、カップ麺容器、弁当などの容器など。

3.ポリカーボネート、メラミン樹脂、フェノール樹脂(電波を吸収して発熱する)

4.金属製の容器、アルミホイル、漆器、木製の容器など。

④ソーセージ、オクラ、ナス、丸ごとの魚などは加熱中、破裂する恐れがあるため、加熱前に皮に切り込みを入れる。目玉焼きなどは、卵黄や卵白の表面に楊枝などで穴を開けておく。

⑤加熱時間が適度な時間であると良いが、加熱しすぎると固くなるので注意する。

⑥根菜類は水分が蒸発するので、蒸す・ゆでるという調理法よりも固めに仕上がる。

⑦揚げ物、焼き物を温める時は、ペーパータオルなどの上に置いて加熱すると、余分な水蒸気がタオルに吸われ、揚げたて、焼きたての食感を保つことができる。この時、ラップはかけない。

⑧肉や魚の解凍は、ペーパータオルの上に乗せて半解凍する。


(1)加熱の原理と使用できる鍋

調理器の中にある加熱コイルに交流電流を流すと電磁石となり、向きと強さが変化する磁力線を発生する。この磁力線が鍋底で渦電流を生じ、この電流と鍋の抵抗により鍋自体が発熱する。磁石にくっつく鍋でないと発熱しない。最近オールメタル対応(どの鍋でも使用できる)のIHも開発されているが、熱効率は悪い。

図

◆使用できる鍋

第一に底が平らな鍋

①専用鍋

②鉄製、磁性ステンレス、ほうろう鍋、多重構造の鍋

③底に鉄を埋め込んだ土鍋など。

※丸底鍋、アルミ鍋、銅鍋は使用できない。

(2)IH調理器での調理について

<良い点>

①火がなく、鍋を外せば通電しないので安全である。

②揚げ物などは、温度管理がよく、安全性の点からもよい。

③調理台が平らなので、掃除がしやすく、清潔感がある。

<注意すべき点>

①湯を沸かしたり、味噌汁などは問題ないが、濃度のあるカレーやシチュー類は、鍋底が一番加熱されるので、かき混ぜていないとこびりついてしまう。

②使用できる鍋が限られている。中華鍋は使用できず、「あおる」という操作ができない。

③鍋料理では、汁がない部分は全く温度が上がらず熱容量が少ないため、ガスに比べおいしさに差が出る。