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HOME MEAL MEISTER 06食品の表示・食の情報


74-賞味期限・消費期限

全ての加工食品(一部を除く)には、食品表示法に基づき「賞味期限」または「消費期限」のどちらかの期限表示が表示されている(表1)。賞味期限と消費期限はどちらも、未開封の状態で保存した場合において「いつまで食べられるかを判断する目安となる表示である。また、食品表示基準により、業者と業者の間の取引(業者間取引)でも期限表示が義務付けられている。

表1 賞味期限と消費期限の定義

用語 定義
賞味期限 定められた方法により保存した場合において、期待されるすべての品質の保持が十分に可能であると認められる期限を示す年月日 ※製造から賞味期限までの期間が3ヶ月を超えるものは「年月」で表示することも可能
消費期限 定められた方法により保存した場合において、腐敗、変敗その他の品質の劣化に伴い安全性を欠くこととなるおそれがないと認められる期限を示す年月日

① 賞味期限(Best-before)

「おいしく食べることができる期限」であり、品質の劣化が比較的遅い食品に設定される。この期限を過ぎたからといって、すぐ食べられなくなるということではない。

<対象食品例>スナック菓子、即席めん類、牛乳、乳製品、レトルト食品、缶詰など

② 消費期限(Use-by date)

「期限を過ぎたら食べない方が良い期限」であり、品質の劣化が早い食品に設定される。この期限を過ぎた後は食べないようにする。

<対象食品例>惣菜、弁当、調理用パン、生菓子、生めん、生かき、食肉など

図1 消費期限と賞味期限のイメージ

◆開封しても期限までは食べられる?

「賞味期限」「消費期限」ともに未開封の状態で保存した状態での期限を表す。このため、表示された期限に関わらず、開封後は早めに食べることが望ましい。また、一度開封した食品の日持ちは、消費者が自ら判断する必要がある。

◆期限表示のないものもある?

図

期限表示が省略できるものもある。

  • 表示可能な容器、包装の面積が30cm2以下であるもの
  • 品質の変化が極めて少ないもの

①でん粉②チューインガム及び冷菓③砂糖④アイスクリーム類⑤食塩及びうま味調味料⑥飲料水及び清涼飲料水(紙栓ではないガラス瓶入り又はポリエチレン製容器入り) 並びに氷


食品の保存できる期間は原材料、商品の殺菌、包装の仕方等で大幅に変わるため、食品の期限は食品の情報を把握している製造業者等が科学的、合理的根拠をもって適正に設定している。

「科学的、合理的根拠をもって」とは、安全性や品質等を的確に評価するための油脂の酸化やpH、粘度等のほか、栄養成分の損失などに関する「理化学試験」、一般生菌数や大腸菌群数等の「微生物試験」のほか、味覚・視覚・嗅覚等の「官能試験」を実施して総合的に判断し、期限を設定する、ということを意味する。

なお、消費者庁の「食品期限表示の設定のためのガイドライン」には、製造業者等は期限設定の設定根拠に関する資料等を整備・保管し、消費者等から求められた時に情報提供すること、設定された期限に「1未満の係数(安全係数)」をかけて設定することが基本であることなどが書かれている。


<参考HP>