日本惣菜協会メルマガ【法令関係のコラム】2019年1月第2号(2019年1月15日配信)

回回回回回回回回回回回回回回回 法令関係のコラム からちょっと脱線 回回回回回回回回回回回回回回回

 新年あけましておめでとうございます。
 本年も皆様の業務のお役に立てるメルマガや情報発信に努めてまいりますので、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

 新年第1回目のコラムは、昨年12月のメルマガでご紹介しました、「ラベル作成時の管理方法」に続いて、「実際のラベル貼付時の管理方法」についてご紹介いたします。

 昨今、HACCPの検査などで惣菜工場に伺うと、ほとんどのラインで包装⇒ラベル貼付⇒金属検査・重量チェックを一連で行っています。ラベル貼付もそのラインの発行機(貼付け機)では、その商品のデータ呼び出し用のバーコードやQRコードをスキャナーで読み取るだけで、作業される方が画面を操作して呼び出した情報の修正や書き換えをすることをさせない管理方法がほとんどのように見受けられ、画面操作による食品ラベルの記載間違いや貼付けの間違いを未然に防ぐため、皆さんラベル管理システムの企業や発行機械のメーカーとも協力して間違えを起こさないように取り組んでおられます。
 上記の通り、これから商品に食品ラベルを貼りつける(ラインでその商品の包装作業を始める)前のラベル情報の扱い方としては、上記の方法が今のところベストな方法かと思います。しかしながら、実際のラベル貼付の作業工程で間違いが起き得るのは、実は、ラインを中断して急遽別な商品の作業をした時などに発生しやすいようです。皆さんの工場では、このようないわゆるイレギュラーな作業が起こった場合はどのようにされておりますでしょうか。
 そもそもイレギュラーがなぜ発生してしまうのかという問題点については、その企業を取り巻く様々な環境や取引条件にもよることですので脇に置いておくとして、どのような間違いが起こったのか、何故そのようなときに間違いが起こってしまったのかご説明します。

その工場では、100gと120gの「ひじきの煮物」を製造していました。初めに100gの包装(盛付から金属検査まで一連で実施)を行い、そのあと120gの製造を行っていました。通常の作業では途中でラインを変えて別な商品の作業を行うことはないのですが、受注で集計した100gの製造指示数が間違っており、仕分け作業が停止してしまったことから、やむを得ず120gの作業の途中で100gの追加製造を行いました。追加製造といっても「ひじきの煮物」自体は同じものなので、100g用の容器に変えて、100g用のラベルデータを呼び出して作業を行いました。もちろんラベルデータを呼び出した際には、発行したラベルに間違いがないことをチェックしておりました。追加製造分は無事に終了し、元の120gの製造に戻して作業を行ったのですが、翌日納品先から「120gのひじきの煮物をレジに通したら、100gの値段になっている!!」と。
120gの商品に100gのラベル貼られていたことが原因ではありましたが、根本の原因は何なのか、皆さんお気づきになりましたでしょうか?

この工場では、食品ラベルを貼付する際に、作業の開始時と終了時に1枚ずつラベルを発行して管理表(ラベル作業指示書)に貼り付けていました。作業開始時欄に貼り付けたラベルは「このラベルで作業を開始した」こと、作業終了時欄に貼り付けたラベルは「この作業でラベル作業を終了した」ことの証として、前後のラベルが同じであれば「その間に製造した商品すべてにこのラベルが貼られている」ということの証拠としていました。
 ところが、昨日のラベル作業指示書を確認してみると、作業終了時欄には100gの「ひじきの煮物」のラベルが貼られているではありませんか。
 そうです。皆さんお気づきの通り、途中に行った100gの追加製造が終わった際、容器はレギュラーパックに戻し、盛り付け量も120gにしたのですが、貼り付けるラベルが100gのままだったのです。

考えてみるとまことに凡ミスであり、誰も気が付かなかったことも、重量チェッカーが正常に反応しなかったことも不思議といえば不思議なのですが、実際にイレギュラー作業の際には、このようなミスが起こり得るということをご理解頂き、イレギュラー作業の時こそより一層の注意を払い、声を掛け合ってミスが起こらないようにして頂きたいと思います。
 その工場ではその後、イレギュラー作業時専用の貼付用紙を用意し、レギュラー作業の時と同様に「作業開始時欄」と「作業終了時欄」にラベルを貼りつけ、更にその専用用紙をどの商品の作業の途中で行ったか分かるように、ラベル作業指示書の中断した商品の欄に貼り付けるようにしました。
 またある時は、ラベル管理方法をこのように変えたことで、「うの花」のパックに「白和え」のラベルを貼りそうになったミスを現場で未然に発見することが出来たそうです。

皆さん心の中で思われている通り「そもそもイレギュラーが起きないようにすれば…」とは思いますが、得意先という相手がいることであるため、なかなか簡単に解決できる問題ではなく、自分たちで出来る対策を、前向きに考える参考事例になれば幸甚です。

2019-01-15