日本惣菜協会メルマガ【法令関係のコラム】2018年12月第2号(2018年12月15日配信)

回回回回回回回回回回回回回回回 法令関係のコラム からちょっと脱線 回回回回回回回回回回回回回回回

 10月・11月と法令関係からはちょっと脱線し、加熱調理と非加熱調理についてのHACCPの導入事例をご紹介してきたところ、メルマガを読まれた方から「サーマルラベルの管理方法」について、間違った表示をしないためにはどのような管理を行ったらよいかというご質問を頂きました。
 サーマルラベルはその食品の中身(原材料)や特性(保存方法や期限)をあらわす重要な情報源であることは皆さんご存知の通りです。アレルギー疾患をおもちの方は、商品を選ぶ際には特に注意して確認されているものであることから、言い方を変えれば「命に係わる情報源」であるとも言えます。
 原材料やアレルゲンの記載、保存方法、消費期限・賞味期限、冷凍食品であれば包装前加熱の有無や喫食方法など、食品の種類によって表示しなければならないことが色々分かれていることは二級惣菜管理士で学習されますが、今回は食品ラベルの作成と包装時のラベル貼付の管理方法についてご紹介します。

まずラベル(食品表示)の作成についてですが、表示の作成に当たって必要な情報は以下の通り。

 ①その食品の原材料の配合量や比率が分かる「配合表」。
 ②その食品に使用している原材料の内容(産地、アレルゲン、食品添加物、遺伝子組換えなどの情報)が
  分かる「原材料の規格書」
  ※「原材料」には食材だけでなく資材(容器包装の包材)も含むものとします。
 ③その食品を製造する際の製造工程表
 ④微生物や理化学検査、官能評価の結果をもとにした期限表示(消費期限や賞味期限と保存方法)
 ⑤原価計算により決めた価格。

これらの情報を総合して食品表示を作り上げて行きます。
 期限表示や価格は別として、原材料の情報(原材料規格書)や配合表があれば、製造工程表はいらないのでは?と思われた方いませんか?

 製造工程表は、入荷した原料をどのように調理加工して最終的な商品の形態に包装するかまで記載されている設計図です。二級惣菜管理士の6科目目の「食品添加物」を学習された方はお分かりかと思いますが、食品添加物には、「加工助剤」や「キャリーオーバー」と言って、調理加工のプロセスを経ることにより表示が免除されるケースがあります。それらを確認するためには、製造工程表はなくてはならないものであるため、上記の中に列挙しています。
 これらの情報をもとに必要な表示項目を間違いなく設計していくわけですが、一つ一つの表示の仕方や考え方は専門の書籍や消費者庁から出ているQ&Aもあることからそちらに譲るとして、その食品の表示の設計図が間違いなく出来上がったことを前提にしてご説明します。
 設計が間違っていない前提なんて都合のいい話ですが、実際に食品ラベルの間違いが起こりえるのは、案外こういう時にあるもので、経験を踏まえてご紹介します。
 管理部門から上述のような情報をもらい、表示の仕方に照らし合わせて設計図を完成させダブルチェックして確認したまでは良かったのですが、発行機に登録して確認用に発行したラベルと、設計図との照合をしておらず、消費期限の日数が間違っていることに気付かずに登録作業を完了してしまい、あとで大目玉を食らいました。幸いラベル貼付作業の際に発見できたため商品が出荷されることはありませんでしたが、あわや商品回収という怖い思いをしました。
 これを教訓として、それ以降、ラベルの登録作業については、設計図を改良し登録したラベルを貼りつけるようにし、作業開始前までに設計者と登録者の二人で読み上げ確認するようにしました。不思議とそのように行ってみると、それ以降登録時の間違いもおこることなく、青くなることもなくて済みましたが、思い起こせば「自分が設計した情報を自分が登録しているんだから、俺が間違うはずはない」と心のどこかで思い込んでいた感は否めません。やはり違う人の目で見てもらうことや一緒に確認してもらうことが大事なのだと思いました。
 今はラベル情報管理のシステムが進化し、原材料の情報を登録しておけば、あとは配合や内容量、期限、保存温度、価格など食品固有の情報を組み合わせていくことで、自動的に食品ラベルを作成できるようになっているそうです。しかし、商品の製造開始前には実際のラベルを発行し、設計図と照合して確認しているそうです。電子データが何かの拍子に変わることがあるのかどうかは分かりませんが、「念には念を」の心構えは今も続いていました。

本年も、メルマガをご愛顧頂きまして、まことにありがとうございました。
年を跨ぎますが、次回は実際の製造作業(ラベル貼付作業)の際の管理方法についてご紹介します。
来年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

2018-12-17